【福岡市 春日市 大野城市】子どものむし歯予防と小児矯正 かすが歯科

歯並びを「様子見ましょう」と言われましたか?

僕が歯科医として、なぜ子どもの歯並び・かみ合わせを良くしたいと思うのか…

      2017/12/31

 
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かすが歯科院長のイネナガです。こどものむし歯予防と早期矯正に力を入れている歯科医です。お子さんの小さな時期から、よい歯ならびとむし歯になりにくいお口の環境をつくるために、独自の視点より情報を発信しています‼
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子どもの歯並び・かみ合わせを良くするためには…

上アゴをしっかり大きく成長させられるか?

がカギを握ります。

僕自身の経験から…

なぜ、子どもうちに「歯並び・かみ合わせ」を良くしてあげた方が良いか?

を書いてみます。

僕の子どもの時の歯科とのお付き合い…

僕自身、小学校にあがる前に歯医者さんへ行った記憶はありません。

親からも連れて行ったという話は聞きません。

(昭和50年代なので、当たり前といえば当たり前です)

 

小学生の頃は、学校検診でむし歯のチェックを受けたら歯医者さんへ行ってきました。

 

そこで、問答無用に歯型を取られて銀歯を入れられて…

知らず知らずのうちに小学校のうちに生えてくる永久歯に数本の銀歯が…入っていました。

 

でも少年の僕は知るよしもなく…

 

もちろん、歯並びやかみ合わせについての話は何もありませんでした。

 

中、高校生の時は、ほとんど歯科医院とは無縁の生活を送りました…(自分勝手にですが。)

(これが後で後悔することに…??)

高校2年生のある朝…

高校2年生のある朝、突然の腰の痛みで立ち上がれなくなりました。

小、中、高とほぼ病気で学校を休むことなくすごしていましたが、

その日だけはどうしても立ち上がれずに…

学校を休みました。

今でも覚えています。

これが私のこの先の人生を通してお付き合いしなければならない

「腰痛」との出会いでした。

高校生の時には、もうアゴがズレちまっている…

高校生の時の顔写真

…顔の真ん中(赤線)に対して、下アゴ(黄線)が右に曲がっているような…?

 

高校卒業後は、医療を通じて人様のお役に立ちたい!という思いがつくよくなり、

 

大阪大学歯学部へ進学しました。

歯学部の学生の時代…

学生時代は、部活に、アルバイトに、精を出し、学生時代を過ごしていました。

(あれ?勉強は?)

大学3年生の時に、以前から気になっていた右のアゴが「ガクガク」と音がすることを大学の先生に相談したところ、

 

「それ治すのは、むつかしいなぁ〜」

(えっ、マジ?治らんと?)

と軽く流され…

 

半分素人の僕は、まだ自分のアゴの状態はよく分かりませんでした。

 

大学5年生になり、歯科臨床の実習をしているときに、人生で初めてアゴ全体が写るレントゲン写真を取りました。

この時に初めて自分の左上の犬歯(糸切り歯)がアゴの骨に埋まって生えてきていないことが判明。(全然、知らんかった~)

 

レントゲンは左右反対に写ります。

黄線で囲っているのは…

僕の小さな上アゴの中に、生えてこれずに…アゴの骨に埋まった犬歯…です。

その後、自分のかみ合わせの状態を矯正歯科の先生に相談したところ、

「アゴの骨を切って手術して、矯正治療するしかないねぇ・・・」と。

(そりゃないよ~)

 

左上の犬歯が生えてきてないだけでなく、自分のかみ合わせ、アゴの位置は

右に大きくずれていることがわかりました。

学生だからか、不勉強だからか…

その時はあごが右にずれているのとアゴがガクガクと音がなることとの関係はよくわからなかった・・・

高校2年生で出会った「腰痛」は大学生の頃には、ちょこちょこ顔を覗かせるようになっていました。

無事?卒業! 歯科医師に

その後、何とかストレートで卒業し、国家試験合格!

 

歯科医師になってからは、「アゴが前後、左右にずれていること」と、

事あるごとに襲ってくる腰痛の関係を知りたいと思いました。

 

「かみ合わせ」と全身の健康の関係を考えて歯科治療をしている歯科医の先生のところへ

見学にいったり…

手に入る書籍を読んだり、いろいろ勉強しました。

 

対処療法はあり、自分自身で今でも実践していますが…

成人している現在・・・私には…

根本的治療に

アゴの骨の手術と矯正治療

が必要であることは変えられません…

歯科医になってから、自分自身を振り返って

あらためて、僕の「かみ合わせ」と「アゴのズレ」です。

奥歯をかみ合わせると顔の真ん中に比べて、下アゴが右にズレます。

 

黒線が上と下の歯ならびの真ん中です。上に対して下が右にズレています。


普段右にズレているアゴを左側(つまり顔の真ん中よりに)ズラして位置させています。

3番目の口を閉じている写真では、歯と歯をかみ合わせずに普段右にズレているアゴを左側(つまり顔の真ん中よりに)ズラして位置させています。

 

これで、いろんなバランスが多少良くなりました…

 

「アゴが右にずれている」つまり「かみ合わせが右にずれている」ので、

普段の食事の時から、下アゴが右にズレて動いてしまい、

 

その結果、アゴの関節にひずみが生じ、「アゴがガクガク音がなる」ようです。

 

僕は、左上3番目の犬歯(糸切り歯)が出てきませでした。

 

「トラブルはなぜ起こるのか?」、

どうしたら「トラブルをできるだけ防げるのか?」として考えていくと…

なぜ「かみ合わせが右にズレたのか?」

というか、「右にズレざるを得なかったのか?」

 

僕は左上3番目の犬歯(糸切り歯)が出てこなかった、

出てこれなかったのは…

上アゴが小さかったからです。

上アゴの成長、発育が不十分だったようです。

上アゴの写真です。

下アゴの写真です。

分かりやすくなるかわかりませんが、上、下の歯並びに沿って線を引きてみます。

 


上の歯ならびの写真の水色の矢印のところに、アゴの骨に埋まっている犬歯が出てくるはずでした。

こうやって見ると、上の歯並びはゆがんでいます。

 

やはり上アゴが小さいです。

上アゴには、下アゴの歯並びをしっかりカバーする大きさが必要です。

 

だから、上アゴと下アゴがかみ合うと…下アゴがズレてかみ合わさざるを得ない。

上アゴが小さいので、下アゴが右にズレて噛んでいます。

これが、良い「歯ならび、かみ合わせ」です!

 

健康的な良い「歯ならび・かみ合わせ」は、線を引くまでもなく、真ん中がピッタリ!

下アゴより上アゴの方が程よく大きいため、キチンと上の歯が下の歯を覆うようにかみ合っています。

それに引き換え、僕のかみ合わせは、右側(写真の左)は、上アゴと下アゴの歯のかぶさりが反対になっています。

 

私の歯並びの問題はいつ分かったのでしょうか?

僕も小学生の頃のお口の写真は持っていません。

だから推測です。

 

6歳で生えてくる歯が、すでにかみ合わせでずれています。

 

その後9~11歳ごろに生えてくる歯もすでにずれています。

 

そして、11~12歳には生え始める犬歯は出てきませんでした。

 

そう考えると6~12歳の間に、ある程度のことはわかっていたのでは?

 

と歯医者として推測してしまいます…

 

僕の場合は、前歯の歯並びがガタガタではなかったので、気づいてもらえなかったのか…

そして、子どもの歯並び、かみ合わせにあまり関心がない歯科医であれば、

何も指摘がなくても仕方がなかったのかもしれません…

 

歯並びが悪い「歯列不正」、かみ合わせが悪い「不正咬合」という病名は、

保険診療の範囲ではありませんので、指摘する義務はないのかもしれません…

 

僕は、むし歯や歯周病という歯医者と言えば…という病気の大きな原因が

「歯列不正」、「不正咬合」にあると思っているので、そうは思いません。

 

しっかり見つけてあげて、まずは、子どもさんの現在の状態…

そして、「歯並び・かみ合わせ」の矯正治療が必要なこと。

 

その矯正治療の時期や方法、治療費などについての説明が必要だと思います。

 

あとは、お話を聞いた親子の選択です。

僕は、自分なら、治療をしてほしい。

 


だから、かすが歯科へやってきた子供たちの「歯並び・かみ合わせ」は治療をしてあげたい!

と思っています。

 

ちなみに・・・子どもの上アゴは矯正器具で拡げられます!

僕は、なぜ上アゴが小さかったのか?

僕自身、幼少期から小学生の頃なので、よくは分かりません。

しかし、偏食が多く、あまり噛まなかった子供であることは間違いありません。

そして、寝相は毎日うつぶせ寝でした。これも関係しています。

 

この少年が今、かすが歯科へ来たら…

小学校低学年であれば、すでに「歯列不正」「6歳臼歯の不正咬合」の兆候が現れているはずです。

まずは上アゴの小さいことは判明します。

 

やはり小児矯正をしてあげたいです…(今となっては叶いませんが…)

 

成長が終わってしまうと、上アゴを大きくするためには、手術をするしかありません。

 

これが、僕が歯科医として、

「子どもの歯ならび、かみ合わせを良くしてあげたい」

理由です。

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